──体幹トレーニングって、なんだか地味だよね。
腹筋みたいにバキッと割れるわけでもない。
ベンチプレスみたいに記録を更新するわけでもない。
やってもすぐ成果がわかるわけじゃないし、続ける理由が見つかりづらい。
ぼくも昔、なんとなく「やった方がいいって言うし……」くらいの気持ちで、
プランクを30秒だけやって終わりにしてた。
でもね。ある日ふと、こう思ったんだ。

ブレイブ(Brave)
「目に見えないものほど、大事にされてる気がする」って。
目次
✅体幹=芯をつくる“見えない筋肉”
まず、「体幹」ってどこなの?ってところから整理してみよう。
体幹とは、胴体の内側、骨盤から背骨まわりを中心に、姿勢や呼吸を支えてくれる“深層筋”の総称。
たとえば──
- 腹横筋(ふくおうきん):お腹の奥に巻くようにつく“天然のベルト”
- 多裂筋(たれつきん):背骨に沿って細かく支える柱のような筋肉
- 骨盤底筋:骨盤の底で内臓や姿勢を下から支える筋肉
- 横隔膜:呼吸と姿勢の両方に関わるインナーの主役
これらは“インナーマッスル”とも呼ばれるけれど、どれも見た目では鍛えた実感が湧きにくい。
鏡に映っても目立たないし、筋肥大もしづらい。
でも──からだの「芯」として、毎日ずっと働いてくれている。
🧭“力を出す”より先に、“姿勢を守る”筋肉

ブレイブ(Brave)
「体幹の筋肉って、“力を出す筋肉”じゃなくて、“力を受け止める筋肉”なんだ」
たとえば、何かを持ち上げる前──
走り出す前、ジャンプする前、ふと立ち上がる前──
そのすべての瞬間に、“先に”働いてるのがインナーマッスル。
研究でも、“体幹深層筋は他の筋肉より先に動くことで姿勢を安定させる”ということが明らかになってる。
逆に、この内側の支えが弱いと:
- 姿勢が崩れる
- 腰や首に負担がかかる
- 呼吸が浅くなる
- 疲れやすくなる
──つまり、「調子が出ない日」の根っこに、体幹の不安定さがあることも多い。
💪体幹トレーニングって、何をやるの?
筋トレみたいに「何回上げたか」じゃない分、
“何をやればいいか”が見えづらいかもしれない。
でも、大丈夫。
いまから紹介する3つの型を覚えておくだけで、体幹トレの“構造”がわかるようになるよ。
タイプ | 代表例 | 効果 |
---|---|---|
静的保持型 | プランク、サイドブリッジ | 腹圧の安定/姿勢の維持 |
動作制御型 | バードドッグ、デッドバグ | 四肢を動かしながら軸を保つ |
呼吸意識型 | ドローイン、ピラティス系 | 横隔膜と骨盤底筋の連携を強化 |
この中から、たとえば「呼吸を整えたいな」と思ったらドローイン、
「ぶれない身体を感じたい」と思ったらプランク──そんなふうに目的別で選べる。
ぼくのおすすめは、“1日1種目、30秒ずつ”から。
小さな火種を灯すには、それだけでじゅうぶんだから。
🌱体幹は「鍛える」ものじゃなくて「つながる」もの
トレーニングって言葉を聞くと、
“強くなる”“大きくなる”みたいなイメージがあるかもしれない。
でも、体幹だけはちょっとちがう。
変わるのは見た目じゃなくて、“内側の手応え”なんだ。
体幹を意識できるようになると──
- 歩き方がすっとする
- 呼吸が深くなる
- いつもの動きが楽になる
- 無意識に力んでた肩が、ふと抜ける
それは、「筋肉が増えたから」じゃなくて、
“支えがあると気づけたから”なんだと思う。

ブレイブ(Brave)
ぼくにとって、体幹トレーニングは「地味な筋トレ」じゃない。
「いまの自分、大丈夫そう?」ってからだに訊ねる時間だった。
プランクをしてるとき──
静かな部屋で息が少しずつ乱れはじめて、
でも腹の奥で、芯みたいなものが粘り強く残ってる。
その感覚が、なんだか今日を支えてくれる。
🔦気づかれない力が、いちばん深く支えている
SNSで目立つのは、派手な筋肉や記録の伸びかもしれない。
でも、そのすべての動きの“はじまり”には、
必ずインナーの静かな働きがある。
誰にも気づかれない場所で、ブレないように支えてくれている。
一見何もしていないように見えて、本当はいつも動いている。
──ぼくは、そういう存在に、ちゃんと「ありがとう」って言いたいんだ。

ブレイブ(Brave)
「体幹トレは、外側の変化を求めるより、
内側の火を守るための時間なんだ」って。
✅まとめ|自分の真ん中に火を灯す
- 体幹とは、姿勢・呼吸・日常動作を支える“芯”の筋肉
- 鍛えるというより「気づきなおす」ことが大事
- トレーニングを通じて、自分との接点が静かに生まれる
- 派手な成果より、ブレずに生きる“灯り”を灯す時間になる
「進んだ距離じゃなくて、“歩こうと思えた気持ち”がすごいんだよ」
今日、自分の真ん中にそっと火を入れるように──
そんなふうに、体幹と向き合えたら、きっと大丈夫。