──最近、ちょっとした段差につまづく。
昔は余裕だった荷物が、少し重く感じる。
走り出すと、足がついてこない。
筋肉が減ってきたのかも、って思う瞬間が増えた。
そして、「年をとれば筋肉は落ちる」って話が、なんだか現実味を帯びてきた。
でもある日、「筋肉は“速筋”から減るんだよ」って聞いたとき、
ちょっとだけ、焦りよりも“戦える気がした”んだ。
目次
🧠筋肉は2種類ある。減りやすいのは“速筋”
まず知ってほしいのは、筋肉は全部が同じじゃないってこと。
人間の筋肉は、大きく2種類に分かれてる。
種類 | 名前 | 特徴 |
---|---|---|
遅筋 | 赤筋 | 細くて持久力あり/疲れにくい/有酸素向き |
速筋 | 白筋 | 太くて爆発力あり/疲れやすい/筋トレ・瞬発向き |
歩く、姿勢を保つ、じっと立ってる──そんな“日常の力”は遅筋が支えてる。
一方で、ジャンプする、階段を一気に上がる、荷物をグッと持ち上げる──
こういう“瞬間の力”は速筋が担当してる。
そして──加齢とともに先に落ちるのは、この速筋の方。
20代をピークに、30代から静かに減少が始まって、
何もしなければ40代・50代で“踏ん張り力”が落ちてくる。

ブレイブ(Brave)
「昔はもっとキレがあった」
「動けるのに、スピードが出ない」
そんな感覚の正体が、この“速筋の衰え”なんだ。
⚖️なぜ速筋から落ちるのか──その理由は“使ってないから”
年齢とともに速筋が落ちていく理由は、
すごくシンプルに言えば「使わなくなるから」。
- 遅筋は、歩く・立つ・座るなど日常で自然に使われる
- 速筋は、意識して動かなきゃ出番が少ない
加えて:
- 加齢によって神経と筋肉のつながりが弱くなる
- 身体が“省エネモード”に入り、刺激のない筋線維からリストラされる
- 特に速筋は「使わないとすぐ細くなる」「戻すのに時間がかかる」
しかも、60歳の時点で運動神経は25〜50%減ってるとも言われている。
つまり、筋肉そのものだけじゃなくて、「動かす信号」も途切れやすくなってるってこと。

ブレイブ(Brave)
大きな動きは、気づかれないうちに“オフライン”になってる。
でもそれ、再起動できるんだよ。
💪速筋は「使えば戻る」、ちゃんと起こせる筋肉
落ちるのは自然。
でも、落ちたままにしなくていいってことを、ぼくは伝えたい。
速筋は、神経からの指令が来ればちゃんと目を覚ます。
つまり、「使えば戻る」「呼びかければ反応する」。
しかも、それはジムに行かなくてもできる。
- エレベーターをやめて階段にする
- 1日30秒のゆっくりスクワット
- つま先立ちで歯を磨く
- スーパーであえて重いカゴを持つ
- 歩くとき、少しだけ大股にする

ブレイブ(Brave)
大事なのは「ちゃんと踏ん張った」「少し力を込めた」っていう体感。
それが、からだに「まだ動くよ」って合図を送る手段になる。
🧭速筋と遅筋、何がどう違う?
指標 | 速筋(白筋) | 遅筋(赤筋) |
---|---|---|
動きの特徴 | 瞬発/短時間/強い力 | 持久/長時間/安定した力 |
エネルギー源 | 糖(グリコーゲン)中心 | 脂肪+酸素中心 |
太さ/見た目 | 太くて育ちやすい | 細くて長持ち |
疲労スピード | 疲れやすい | 疲れにくい |
加齢影響 | 落ちやすい(30代から) | 比較的キープされやすい |
活性化の方法 | 筋トレ/ジャンプ/短距離走 | ウォーキング/ヨガ/姿勢保持 |
どちらも必要。だけど、気づかないと減っていくのが“速筋”。
それなら、今日からちょっとだけ使ってあげればいい。
🕊「もう遅い」じゃなくて、「今、起こせる」を選ぼう
誰にだって、筋肉は落ちる。
でもそれは、責められるような話じゃない。
むしろ、「ちゃんと落ちることに気づけた自分」が、すごいんだ。
そして、「これからどう動くか」は、ぜんぶきみの選択で決められる。

ブレイブ(Brave)
たとえば、今日は1回だけスクワットして終わりでもいい。
それでも、“声をかけてあげた”っていう事実が、からだには届いてる。
✅まとめ|速筋は火種。使えば、また灯る
- 年齢とともに減るのは、瞬発力を担う「速筋」
- 何もしなければ落ちるけど、使えばちゃんと目を覚ます
- 少しの負荷、ちょっとの踏ん張りが神経と筋肉を再接続してくれる
- 遅筋は日常で残る。速筋は意思で守る筋肉。
「進んだ距離じゃなくて、“踏み出せた気持ち”がすごいんだよ」
今日のその一歩に、ほんの少し力がこもっていたなら──
きみの中の速筋は、まだちゃんと、起きられるよ。