「ビタミンCって、風邪予防や美容にいいってよく聞くよね。
サプリコーナーに並ぶ大きなボトルを見て、“とりあえず1日分を一気に飲めば効くんじゃないか?”って思ったこと、ないかな。
ぼくも学生のころ、風邪気味のときに“よし、今日だけドカンと1000mg飲んでやろう”なんて試したことがある。でも数時間後に調べてみると、“体に残るのはその一部だけ”って知ってがっかりしたんだ。
ビタミンCは“まとめて摂って安心”じゃなく、“こまめに摂って効率的に届かせる”のが正解。しかもこれは、美容にも免疫にも、長期的にうれしい差をつくってくれる。
今日はその理由を、できるだけやさしく──だけど科学的な裏付けと一緒に話していくよ。
目次
ビタミンCは体に“貯めておけない”
まず大前提として、ビタミンCは水溶性ビタミンなんだ。
つまり、脂溶性ビタミン(A・D・E・Kみたいに体に蓄積されるタイプ)と違って、余った分は尿として排出されてしまう。
研究では、ビタミンCを摂取してから2〜3時間ほどで血中濃度がピークに達し、その後は急速に下がっていくことが分かっている。さらに、体内にとどまる量には限界があって、ある程度の濃度を超えると“これ以上は入れません”とシャットアウトされるんだ。
だからこそ「1日に1000mg飲んだから安心!」という考えは危うい。実際には、吸収される割合は30〜50%程度に落ち込み、残りは尿で排出される。つまり、大部分は“トイレに流れてしまう”ってわけだ。
しかも、ビタミンCはストレスや紫外線、喫煙などで消費スピードが加速する。現代人の生活では“余ったから捨てる”余裕なんてないのに、一度に大量に摂った分はうまく活かせない──これがまとめ摂りのもったいなさなんだ。
見出し2:血中濃度を安定させると効果が続く
じゃあどうすればいいか?答えはシンプルで、少量をこまめに分けて摂ること。
ビタミンCは血液中に一定濃度が保たれているときに、
- 抗酸化作用(細胞のサビを防ぐ)
- コラーゲン合成のサポート(肌や血管の強さにつながる)
- 鉄分の吸収促進(貧血予防)
といった働きを安定して発揮する。
逆に、一度に大量に摂ると血中濃度は一気に上がるけれど、数時間後には急降下してしまう。その“山と谷”の繰り返しでは、体が本当に必要とするときに十分な量が残っていないことが多いんだ。
一方で、分割摂取をすると血中濃度の波がなだらかになる。たとえば1日1000mgを朝・昼・夜に分ければ、血中のビタミンCは安定して保たれ、免疫や美容に必要なときにすぐ使える状態になる。
これはちょうど、植物に水をあげるのと似ている。
1日にバケツ一杯の水を朝だけ与えると、昼には土が乾いてしまう。けれど、朝・昼・夕方に少しずつ与えれば、根っこはずっと潤っている。ビタミンCも同じで、“小分けのやさしさ”が体にとって一番効率的なんだ。
どうして“まとめ摂り”だと無駄になっちゃうの?
「ビタミンCって“水溶性”って言われるよね。つまり、体の中に長く留まらないんだ。たとえば1回に1,000mg飲んでも、血液中の濃度は一定以上になると頭打ち。残りは“しっかり働く前に”尿として出ていっちゃうんだ。
実際の研究でも、血中ビタミンC濃度は200mgくらいでほぼ飽和状態になるってわかってる。つまり、一度にドカンと摂っても吸収率は下がってしまうんだよね。サプリメントで“高配合”って書かれてるのを見て安心する人もいるけど、そのままだと“水に流れる”可能性が高いんだ。
さらに怖いのは、“安心感”による落とし穴。『今日はまとめて摂ったからもう大丈夫』って思っちゃうと、次の食事や生活のリズムで本来補えるはずの栄養がスルーされる。ビタミンCはストレスや紫外線、喫煙などでどんどん消費されるから、本当はこまめに補わないといけないんだ。
だから、『まとめ摂り=安心』ではなくて、『分けて摂る=確実』と覚えてほしい。体にとっては、“小分けの思いやり”が一番効率的なんだよ。」
分割摂取のベストタイミングとは?
「じゃあ、どうやって“分けて”摂るのがいいのか? 実はそんなに難しくない。目安は“1日3〜4回に分ける”こと。たとえば、朝のフルーツで100mg、昼のサラダで100mg、夜の野菜や汁物で100mg…って感じ。これだけで、体の中のビタミンC濃度が安定して、無駄なく働いてくれるんだ。
もしサプリを使うなら、“朝・昼・夕方”で分けて飲むのがおすすめ。仕事や学校で難しい人は、“朝と夜”だけでも全然違う。『毎食ちょっとずつ』を意識するだけで、コラーゲン合成や抗酸化作用、鉄の吸収サポートまでちゃんと続いてくれるんだよ。
さらにポイントは、一緒に摂る食材。ビタミンCは水に溶けやすいから、汁ごと食べられるスープや味噌汁は相性抜群。あと、鉄分を含む食品(ほうれん草や赤身肉)と組み合わせると吸収率がぐっと上がる。こうした“ちょっとした工夫”が、日々の積み重ねで大きな差になるんだ。
つまりね、ビタミンCは“一度にたくさん”じゃなく、“少しを何度も”の方が力を発揮する。ぼくからの合言葉は──『ちょこちょこC(シー)』。これなら毎日の習慣として取り入れやすいでしょ?」
分割摂取の実践法
「じゃあ、実際にどう分けて摂ればいいの?」
ここがいちばん知りたいところだと思う。
基本はシンプルで、1日を2〜3回に分けること。たとえば──
- 朝食後にサプリや果物で100〜200mg
- 昼食後にもう一度
- 夜の食事で仕上げに
これだけで、体の中に常に“ビタミンCの灯り”がともった状態を作れるんだ。
食後に摂るのをおすすめする理由は、胃腸へのやさしさと吸収率。空腹時に一気に摂るより、食事と一緒の方がスムーズに吸収されるんだよ。
もしサプリを使うなら、“タイムリリース型(時間差で少しずつ放出するタイプ)”を選ぶのも一手。どうしても飲み忘れやすい人や、生活が不規則な人には便利な選択肢になる。
ここで大切なのは「完璧に分けなきゃ」と気負わないこと。
“思い出したときに小分けで摂る”でも十分効果がある。続けやすいリズムをつくることが、いちばんの成功ポイントなんだ。
食事から摂る場合の工夫
もちろん、サプリだけに頼らなくてもいい。
ビタミンCは身近な食材に豊富に含まれているからね。
- 果物なら:キウイ、オレンジ、イチゴ
- 野菜なら:ブロッコリー、パプリカ、キャベツ
こうした食材を“1日の中でちょこちょこ取り入れる”だけで、自然に分割摂取できるんだ。
たとえば──
- 朝食にフルーツを1皿
- 昼はサラダにパプリカやブロッコリーを加える
- 夜はスープや炒め物にキャベツをたっぷり
こんなふうに小分けで食卓に散りばめると、意識しなくても分割摂取が実現する。
しかも、野菜や果物に含まれる食物繊維や他の抗酸化成分(ポリフェノールやカロテノイド)と一緒に摂ることで、体への相乗効果も期待できるんだ。
ぼくからのおすすめは「サラダ+果物+スープ」という組み合わせ。これならビタミンCが汁や果汁ごと取れるし、食事のリズムに自然と溶け込む。毎日のルーティンにすっと入ってくれるから、無理なく続けられるよ。
よくある質問
Q. 1000mgまとめて飲んでも効果はある?
一度に摂っても全く無駄になるわけじゃないよ。ただ、体が吸収できるのは限られていて、残りは数時間以内に排出されてしまう。1000mgを一気に摂るより、分けて摂った方が血中濃度を長く保てて効率的なんだ。
Q. サプリと食事、どちらを優先すべき?
基本は食事から摂るのがおすすめ。果物や野菜には、ビタミンCだけじゃなく食物繊維やポリフェノールなど、相乗効果を生む栄養素も一緒に含まれているからね。ただ、忙しい日や外食続きで不足しそうなときはサプリを補助に使うと安心。食事+サプリのハイブリッドがいちばん現実的だと思う。
Q. 飲み忘れたときはどうしたらいい?
「一度忘れたから倍にして飲もう」は必要ないよ。むしろまとめ摂りになるから効率が落ちる。思い出したときに普段通りの量を摂ればOK。ビタミンCは“毎日のリズム”の中でコツコツ積み重ねるのがいちばん効果的なんだ。
まとめ|「こまめに摂る」が一番の近道
ビタミンCは、水に溶けやすくて体に貯めておけない栄養素。
だから「まとめ摂り」より「分割摂取」が効率的なんだ。
- 一度に大量に摂っても吸収率が下がる
- 血中濃度を安定させるには分けて摂るのがベスト
- 果物や野菜を小分けに食べるだけで自然にできる
- サプリは補助として、朝昼夜に分けるとさらに効果的
体は毎日リセットされて、今日摂った分は今日の体を支える。だからこそ、“習慣”の中で続けることが未来の肌や体を守る一番の近道なんだ。
──あなたのビタミンC習慣、今日から少しだけ変えてみない?