目次
「こんなことで悩んでるなんて…」と、言えなかった日々
「最近、抜け毛が増えてきた気がする」
「でも、命に関わることじゃないし、病気でもないし…」
「これくらいで、誰かに相談するなんて、おかしいって思われるかもしれない」
──そんなふうに、自分の気持ちにブレーキをかけてしまったこと、ないかな?
本当は不安なのに、
「もっと大変な思いをしてる人がいる」と自分に言い聞かせて、
気づけば、“髪の悩み”が心にひっそりと巣をつくっていた。
ブレイブが出会ったある人も、ずっとその悩みを誰にも言えずに抱えていた。
その人が語ってくれたのは、こんな言葉だった。
「お風呂上がりに髪を乾かすとき、排水溝にたまる毛を見て…ああ、また…って。自分で自分がどんどん嫌になっていった」
声に出せなかったのは、
「たかが髪の毛くらいで」って、誰かに笑われそうな気がしたから。
でも、髪の毛って、自分らしさや自信と深くつながっているものだよね。
そんな想いに気づかず、自分の気持ちを小さく見積もってしまうこと──
それこそが、じわじわと心を苦しくしていた。
「わたしもそう」って声が、救いになる瞬間
その人が、ある夜ふと開いたSNS。
何気なく目に入った投稿が、こう書かれていた。
「今日も髪がごっそり抜けたけど、ちゃんと生きてるよ。頑張ったよ、私」
たったそれだけの言葉。
でも、その投稿を見た瞬間、涙が止まらなくなったって。
「私もそうだった。『あ、同じ人がいた』って思えただけで、救われた気がした」
──“同じように悩んでる人がいる”
その気づきは、思った以上に心を軽くする。
SNSには、顔も名前も知らない誰かの言葉が、
思いがけず“わかるよ”と寄り添ってくれることがあるんだ。
見えない誰かと、痛みを分かち合える安心
SNSって、なにかを「言わなきゃいけない場所」じゃない。
リプライを送らなくてもいい。
「いいね」や「シェア」なんて押さなくてもいい。
ただ、「読んだだけ」で心が少し軽くなることだってある。
ThreadsやXをスクロールしているとき、
ふと流れてきた投稿に、
「あ、これ…自分のことみたいだな」って感じること。
それが、心のどこかで止まっていた何かを、そっと動かしてくれる。
ある女性はこんなことを言っていた。
「抜け毛が増えて落ち込んでた時、#髪の悩み ってタグで検索してみたの。そしたら、“わたしも今つらい”って言ってる人がたくさんいて──読んでるだけで、自分のことを許せた気がしたんだ」
“つながり”って、声をかけ合うことだけじゃない。
静かに見守り合うことも、その一つなんだ。
書いてみた──誰かに届くかは分からないままに
そんなある日、勇気を出して、その人は投稿してみたんだって。
「最近、抜け毛がひどくて怖い。お風呂がつらい。でも、今日もなんとか過ごせた。明日も、ちゃんと朝が来ますように」
たったそれだけ。
でも、投稿ボタンを押す手は震えてた。
「大丈夫かな」「変に思われないかな」「誰か傷つけたらどうしよう」
でもね、その投稿には、すぐにいくつもの反応が返ってきた。
「わたしも同じです」「あなたの言葉に泣きました」「生きててくれてありがとう」
それを見て、その人は思ったんだ。
「ああ、つながってもいいんだ。わたしにも、受け取ってもらえる場所があるんだ」
あなたの声が、また誰かの“光”になる
まだ投稿はできない。
まだ言葉にならない。
そんな日もあるよね。
でも、あなたが誰かの投稿に励まされたように、
いつか、あなたのその気持ちが、また別の誰かの心を照らすかもしれない。
「届けるため」じゃなくていい。
「自分の心を静かに並べてみるため」に、
言葉を綴ってみても、いいんだよ。
そしてその言葉が、
「わたしもそうだった」と誰かにそっと寄り添うことも、きっとある。
🔚 結び:つながりを灯す炎
「わたしの悩みなんて、大したことない」
そう思って、気持ちを押し込めてきたあなたへ。
SNSの向こう側には、
「わかるよ」ってうなずいてくれる誰かが、きっといる。
もし今日、心のどこかが少しでも動いたのなら、
そのことを、大切にしてあげて。
ブレイブも、ずっとここで待ってるよ。
あなたの気持ちが、誰かの灯りになるその日まで──。