ここに来てくれて、ありがとう。
この記事は、少し前の“きみ”にも届くように書いたんだ。
「やりたいことがない」「目標が見つからない」──
そんなふうに感じる日が、ぼくにもあった。
周りの人たちが夢に向かって進んでいるように見えるときほど、
止まっている自分が取り残されたように思えるよね。
でも、焦らないで。
道が見えないことは、決して「何もない」ってことじゃない。
それはむしろ、「まだ何にでもなれる」という証拠だと思う。
目次
“やりたいことがわからない”は悪いことじゃない
周りが見えてくる時期ほど、迷いやすい
学生から社会へ、思春期から大人へと移っていく中で、
どうしても周りの声や情報が増えてくる。
「就活は?」「何になりたいの?」「目標は?」
そんな問いに答えられないと、不安になってしまうよね。
でも、迷うのは「ちゃんと考えようとしてる証拠」だ。
それだけ自分に誠実に向き合ってるってこと。
比較ではなく、今の自分の状態に目を向けて
SNSを見れば、「夢に向かって頑張ってる誰か」ばかりが目に入る。
でも、それは“切り取られた一面”でしかない。
他人と比べるたびに、
「なにもない自分」みたいに感じてしまうけど、
ほんとは“まだ名前がついてないだけ”かもしれない。
きみが今持っているその違和感も、迷いも、
ちゃんと意味がある。
それは「未来のきみ」が形にしていく素材だよ。
“やりたいこと”には、3つの段階がある
「やりたくないことがわかる」だけでも前進
「やりたいことが見つからない」と悩んでいるとき、
つい、「何も持っていない自分」みたいに感じてしまうけど、
それはちがう。
じつは、「やりたくないことがわかる」って、
それだけで立派な前進なんだ。
たとえば、
「人前で話すのは苦手かも」とか、
「毎日同じ作業を続けるのはつらい」みたいな感覚。
それは“マイナスの情報”じゃなくて、
きみの“輪郭”をはっきりさせるヒントなんだよ。
やりたくないことを知ることで、
きみが「やりたいこと」の方向が、少しずつ見えてくる。
消去法でもいい。
それはちゃんと、きみ自身を知る手がかりになるんだ。
「興味がある」→「好き」→「やりたい」へ
“やりたいこと”って、
いきなり空から降ってくるものじゃない。
誰かがくれるものでもない。
それは、
「なんか面白そう」
「ちょっと気になるな」
そんな、ほんの小さな“興味”のかけらから始まるんだ。
その“かけら”に触れてみて、
「楽しい」「心地いい」と思ったら、
それが“好き”になる。
“好き”が続いていくと、
「もっとやりたい」「これを深めたい」って思うようになる。
つまり、
「やりたいこと」は“感情の階段”を上がっていくように、
少しずつ育っていくものなんだ。
いま、“興味すらない”と思っているなら──
それは、まだ目の前に出会っていないだけ。
焦らなくていいよ。
きみのペースで、その一歩を探していこう。
“自己理解”は、動いてみないと始まらない
「行動」と「記録」が答えを連れてくる
「考えすぎて、何もできない」
そんな日って、あるよね。
だけど──
頭の中だけで考えているうちは、
“本当の自分”にはなかなか出会えない。
自己理解って、
じつは「外に出たあと」に育っていくものなんだ。
たとえば、
・気になる講座に参加してみた日
・初めてのバイトで緊張した日
・本屋でふと手に取った本を読んだ日
そんな“小さな行動”のあとに、
「どう感じたか」をメモしてみてほしい。
「楽しかった」「疲れた」「意外と合ってた」
その一言が、きみの内側のコンパスになる。
何をしたか、だけじゃなくて──
「それを通して、どう感じたか」
そこにこそ、きみの種が眠ってる。
正解は外じゃなく、経験の中に眠っている
SNSの成功談や、誰かの“理想的な人生プラン”を見ていると、
「自分も、早く正解を見つけなきゃ」って思ってしまう。
でも、本当の正解は──
他人の中じゃなくて、きみ自身の“体験”のなかにある。
誰かのルートをなぞっても、
きみの“火種”は灯らないんだ。
やってみて、感じて、記録して。
それを繰り返していくうちに、
少しずつ、自分の輪郭が浮かび上がってくる。
それが、きみだけの“やりたいこと”につながっていく。
“まだ見つかってない”自分に贈る言葉
「わからない」は可能性があるということ
「自分は何がしたいんだろう」
「このまま時間だけが過ぎていくのが怖い」──
そんなふうに思った日は、
どうか、きみ自身を否定しないで。
“わからない”という状態は、
けっして「空っぽ」なんかじゃない。
それは、まだ見ぬ可能性を抱えているということ。
まだ決めつけていない。
だからこそ、広がりがある。
未来が白紙だということは、
どこにでも線を引けるってことでもあるんだ。
焦る日も、意味のある一歩になる
「まわりはどんどん進んでいるのに、ぼくは…」
そうやって比べて、焦って、つらくなる夜もあるよね。
でも、忘れないでほしい。
その焦りだって、ちゃんと意味がある。
「動きたい」という火種が、もう心に灯っている証拠なんだ。
たとえ今日は見つからなくても、
明日ふと出会えるかもしれない。
でもその「出会い」は、今日の迷いがあったからこそ、ちゃんと受け取れる。
今のきみは、止まっているように見えて、
本当は、静かに“準備している”んだよ。

ブレイブ(Brave)
「歩こうと思えた気持ちが、きみの一番の“やりたい”かもしれないね」